ワシントン・コンセンサス:オリジナル

宮川(2007)、第1章 補遺より

第二次大戦後〜1960年代  初期構造主義(市場の失敗→国家主導型) > 新古典派
             →ケインズ的コンセンサス

1970年代〜80年代    BW体制の崩壊、石油危機の発生、債務危機の発生
            新構造主義ラテンアメリカの経済計画) < 新自由主義(政府の失敗→市場重視型)
                            ↓
1990年代                   ワシントン・コンセンサス
                   IMF世界銀行主導の構造調整貸付(SAL)政策実施

1990年代末〜2000年代初頭  エマージング・マーケットで経済危機の発生
             I MFと世界銀行はPRSP路線へ軌道修正
                            ↓
                 第2段階のワシントン・コンセンサス(市場と国家の協調関係)


オリジナル(Williamson)

1.財政規律
2.公共支出の優先順位
3.税制改革
4.金融の自由化
5.為替レート
6.貿易の自由化
7.外国直接投資
8.民営化
9.規制緩和
10.所有権

以下追加の第2段階のワシントン・コンセンサス

11. 企業統治
12. 汚職追放
13. 伸縮性のある労働市場
14. WTO規律の遵守
15. 国際金融法規と規約の遵守
16. 「熟慮ある」資本勘定の開放
17. 非仲介的な為替レート制度
18. 中央銀行の独立性とインフレ目標
19. 社会的セーフティ・ネット
20. 貧困削減の目標化

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ここまで「新古典派」の教義を並べると圧巻ですな。
「追加」では、市場の失敗への対応も盛り込まれ、PRSPのようなミクロの政策論も入ったのか。
独り言申し訳。