昔の人は凄い

世界経済論体系 (1974年)

世界経済論体系 (1974年)

勘違いされることがあるが、小生は京都大学に所属したことはない(北関東生まれでもない)。だが、いわゆる京都大学の世界経済論(京都学派?)についてはそれなりに気にしているつもりである。昨日のエントリーでその系譜に位置する森田桐郎先生をごくごく簡単に取りあげたが、その師匠にあたるのが松井清先生である。時間がないので、後半の発展途上国問題の部分しか読めていないが、時間があれば他の文献もあわせてじっくり検討したい。ちなみに内容は想像していたよりもずっと研究全体への目配りがきいており、今日につながる政策論的論点が明示されている。ロストウやヌルクセ、シンガー、ドップなどの経済学者が当時の旬の議論として検討されている点も興味深い。