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天高く メバチマグロ高く 漁獲規制 食卓を直撃?

9月19日15時35分配信 産経新聞
 日本漁船も大量に漁獲し、刺し身などとして親しまれているメバチマグロの中西部太平洋の資源が乱獲で急減しており、資源保護のためには漁獲量を現状より最大50%も減らす必要があるとの勧告を、この海域の資源管理国際機関、中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の科学委員会がまとめたことが19日、明らかになった。12月にフランス領のタヒチ島で開くWCPFCの年次会合で漁獲枠削減に合意するよう求めている。

 最高級品種のクロマグロの国際取引をワシントン条約で禁止しようとの声が高まっているが、乱獲は「普及品」ともいえるメバチマグロでも深刻。漁獲枠の大幅削減が決まれば、この海域で最大の漁獲量を持つ日本漁業や日本の食卓にも影響が出そうだ。

 水産庁などによると、メバチマグロの世界全体の漁獲量は40万トン余り。このうち同海域では平成19年に14万3千トンが漁獲されており、昭和25年の2万トンに比べ急増している。平成19年の日本の漁獲量は3万トン余りで、ピーク時5万トン余りからは減ったものの、漁獲量は世界一だった。科学委は、近年の各国の漁獲量や産卵能力のある親魚の数などを分析。資源の維持のためには16年から19年の平均漁獲量に比べ34〜50%漁獲量を減らす必要があると結論づけた。