読了

経済地理学者ということで、クルーグマンをひきつつ、空間や都市の問題を論じている。普通はそれで終ってしまうのだが、サブプライム問題や、プロフェッショナル・サービスにも言及しており、網羅的な内容となっている。もう少し踏み込んで欲しいと思うところが少なくないが、薄い本だししょうがないか。クルーグマンマイケル・ポーター批判の部分を紹介している部分は、国家と企業ではシステムが違う(閉鎖系か開放系か)という内容はわかるのだが、本書の主張にどう効いているのかはよくわからなかった。新たな政策パラダイムが必要という主張は散見されるのだが、具体的にどのようなものかも不明であった。

追記:とはいえ、IPE、グローバリゼーション論に関心があれば、一読する価値はあると思う(統計や地図もあるし、教育上役立つかも)。