読了。 先人の言葉

第7章 外国貿易について

経済学および課税の原理〈上巻〉 (岩波文庫)

経済学および課税の原理〈上巻〉 (岩波文庫)

完全な自由貿易制度のもとでは、各国は自然にその資本と労働を自国にとって最も有利であるような用途に向ける。個別的利益のこの追求は、全体の普遍的利益と見事に結合される。勤勉の刺激、創意への報酬、また自然が賦与した特殊諸力の最も有効な使用によって、それは労働を最も有効かつ最も経済的に配分する。一方、生産物の総量を増加することによって、それは全般的利益を広める。そして利益と交通という一本の共通の絆によって、文明世界の全体にわたる諸国民の普遍的社会を結び合わせる。ぶどう酒はフランスとポルトガルで造られるべきだ、穀物アメリカとポーランドで栽培されるべきだ、そして金物類やその他の財貨はイギリスで製造されるべきだ、といったことを決定するのはこの原理なのである。p.190


小生は次の件が好きでやんす from 宮本憲一『社会資本論』あとがき

1964年夏、『社会資本論』のさいしょの部分をかき上げるつもりで、軽井沢の有斐閣山荘「のせ」にとじこもった。だが、未踏の高峰をあおいだまま、ベースキャンプをつくることができずにひきかえす登山者にも似て、ついに、原稿用紙には1字もかくことができずに絶望のまま下山してしまった。