EU穀物関税

EU、穀物輸入の関税ゼロへ

 【ブリュッセル=下田敏】欧州連合(EU)は来年6月末まで小麦やトウモロコシなどすべての穀物の輸入関税を一律にゼロにする。世界的に穀物の需要が拡大しているなかで輸入量を増やすねらい。穀物の生産調整も見直し、域内の農家に増産を求める。気候変動に伴う穀物不作やバイオ燃料の需要拡大をにらみ、日米などの主要先進国に先駆けて食糧安保への取り組みを強める。

 年内にも実施する。欧州委員会のフィッシャーボエル委員は関税をゼロにすることについて、「(穀物流通量の)バランスを取る対応」と説明。あらかじめ期間を定めた関税撤廃で輸入量の増加を図る考えを示した。7月以降については食糧価格の動向をみて改めて検討する。

http://www.nikkei.co.jp/kaigai/eu/20071110D2M3103810.html